和歯科クリニック

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スペシャル対談
お口の健康について
テニスプレーヤーとして、そして母として
元プロテニスプレーヤー
沢松 奈生子×医療法人社団 凛心会
和歯科クリニック 医院長
森 健太郎

従兄妹関係にあり古くから親交のある世界的テニスプレーヤーである沢松奈生子さんをお迎えしました。和やかな雰囲気の中で、元プロテニスプレーヤーとして、そして母としてお口の健康についてお話をうかがいました。

写真:沢松 奈生子

森   :
お久しぶりです。今日はありがとうございます。
沢松:
本当にお久しぶりですね。
どんなお話になるのか緊張しますが、よろしくお願いします。
森   :
私は歯科医師として、奈生子さんはテニスプレーヤーとして、またお母さんの立場から歯の大切さについて、お話ができればいいと思っています。早速ですが、プロ選手として活躍中、歯について気を付けていたことはありますか?
沢松:
やはり「かみ合わせ」が悪かったり、虫歯が出来たりするとボールを強打する時に支障が出てきてしまうので、歯科検診は欠かせませんでした。私は下の歯の歯並びが悪かったので、幼少期に歯科矯正を行って綺麗な歯並びが当たり前!という欧米の選手の中では少し恥ずかしい思いもしました。引退して最初に行なった事が歯科矯正でした。
森   :
私も小学生のころから矯正治療を受けていましたが、かみ合わせがもっとよかったらもっと強打出来たかも(笑)。私の場合はいまいちでしたが、テニスプレーヤーのほんの一握りの人がプロになり、そのまた一握りの人しかウィンブルドン選手権などのコートに立つことが許されない訳ですから、大変厳しい世界ですね。
そんな世界各国のプロテニスプレーヤーが集い、競うわけですが、歯磨きに関する興味深いエピソードなどありますか?例えば見たことのないような道具を使っている選手がいるとか(笑)、とある国で使われているとか。

写真:森 健太郎・沢松 奈生子

左から2番目が沢松奈生子さん 、右から3番目が院長

沢松:
見た事がない道具を使っている選手はいませんでしたが(笑)、皆さん、こまめに歯磨きをしていた記憶があります。また、歯間ブラシや糸ようじのようなもので結構時間をかけてお掃除していたことには少々驚きました。試合前の緊張する時間にこんな細かい作業が良くできるな〜という感じでしょうか。特にアメリカの選手に多かったような気がします。
森   :
「FLOSS OR DIE?」(歯周病予防か死か?)これはアメリカの歯周病予防キャンペーンのスローガンだそうです。ちょっと強烈ですが、日本と違って虫歯と歯周病が予防できる病気であることが定着しているため、自己責任という意識が強いと思います。
沢松:
欧米社会では歯や口元が「大切な社会のエチケット」だと位置づけられていて、日本での口元に対する認知度は低いと感じました。これからは日本でも子供同士がお互いに学校で「歯並び綺麗だね」「矯正したのよ」というような会話が聞かれるようになると良いですね。

「歯科矯正」は大人でもできる?

写真:森 健太郎

森   :
先程のお話にも出てきましたが、奈生子さんは矯正治療を経験していましたよね?
沢松:
そうなんです。テニスを引退した25歳から始めたのですが、本当は子どものころにやっておけば…と思いましたね。
森   :
誰でも噛み合わせは大切ですが、スポーツをする際の噛み合わせは重要ですからね。小学生のころからテニスで活躍していた奈生子さんもそうですね。テニスの場合、インパクトの瞬間に何トンもの強い力がかかるとも言われています。
沢松:
確かに、スポーツ選手は特に歯を大切にしている方が多いですね。私も今までは写真などで笑うのが恥ずかしかったのに、歯科矯正を終えてからは自然に笑顔になれますし。今でもテニスをする時などは、噛み合わせの違いというか力の入り方の違いを実感します。
森   :
矯正治療を受けているときには私もいろいろな苦労がありましたが、25歳からの矯正治療では、それ以上の苦労があったのでは?
沢松:
それはもう!(笑)。海外ではほとんどが子どものうちに済ませるようですね。歯科矯正は当たり前、そんな空気があるようです。
森   :
そうですね。日本ではまだ歯科矯正というと「見た目をよくするもの」というイメージが強いのかもしれません。
けれども噛み合わせや歯並びが悪いと、虫歯や歯周病に罹りやすいことはもちろん、胃や消化器官の負担が大きくなったり顎がずれるなど発育にも関係したりと、いくつもの障害があるのです。矯正治療の経験も歯科医を目指した理由のひとつなんですよ。

写真:森 健太郎・沢松 奈生子

沢松:
私と同じように健太郎さんも学生時代は一生懸命テニスをがんばっていたので、健太郎さんが歯科医になるなんて思ってもいませんでした。てっきりプロテニスプレーヤーを目指しているものだと思いました(笑)。
森   :
その夢もあったのですが(笑)。それは冗談として、歯科矯正など、自分が治療で苦労した経験を生かして、患者さんの痛みや苦労が分かる歯科医師を目指しています。

「子供の歯のケア」について

沢松:
それは素晴らしいですね!ところで5歳になる子供を持つ母親として我が子の歯についてとても気になるのですが、最近の乳幼児の虫歯の傾向はどうですか?
森   :
私たちが子どもの頃に比べて、乳幼児の虫歯は減少傾向にあると思います。3歳児検診では虫歯を見つけることがあまりありません。子どもの数が減って親御さんの目がしっかりと行き届いているからだと思いますが、やはり重要なのが仕上げ磨きです。
奈生子さんはいつも娘さんにはどのように仕上げ磨きをしていますか?
沢松:
自分で磨かせた後に、膝の上に寝かせて磨いています。
森   :
そうですね。奥の歯が見えるのでその姿勢がいいと思います。特に上の奥歯の間が虫歯になりやすいので、しっかりと見てあげてください。
沢松:
カナダの友人からカナダの水道水には元々フッ素が含まれているそうで、虫歯が少ないと聞きました。
それって本当ですか?

写真:沢松 奈生子

森   :
フッ素が虫歯予防になるのは本当です。しかし過剰摂取の問題などから日本の水道水には現在は入っていません。現在のカナダの水道水フッ化物添加は中止されているとも聞きます。
しかし正しいプラークコントロールと並行してフッ素を塗ったり洗口すると、かなりの予防効果が期待できます。
沢松:
そうなんですか。
では、仕上げ磨き以外にも大切なことはありますか?
森   :
毎日の歯磨きの中ではフロスがとても重要です。お母さんが磨いてあげた後でも、歯と歯の間に「こんなに残っているの?」と驚くくらいプラーク(歯垢)が残っています。私の医院では顕微鏡でお見せしますが、そのプラーク(歯垢)中の細菌に皆さんが驚かれます。この細菌が虫歯や歯周病の原因になりますから、ブラッシング+フロスを習慣づけることが大切ですね。
沢松:
ありがとうございます。それから出産後、子どもはもちろん、お母さんもしっかり歯の検診をするようにアドバイスをもらいましたが…。
森   :
お母さんはどうしても自分のことが後回しになりがちなので、お子さんと一緒に「健康維持」のために検診をしたらどうですか?
沢松:
私は歯科矯正終了後もメンテナンスを続けています。しかし、そういう経験をされている方は少ないと思います。多くの方は、どんな歯科医院を受診したらいいか悩んでいるのではないのでしょうか。歯科医・健太郎さんが考える「良い歯科医院」とはどのようなものですか?

「プロフェッショナル」とは

森   :
患者様のお口に対する歯科医師やスタッフの姿勢が重要だと思います。高度な技術や丁寧な治療はもちろんですが、どうしても敬遠されがちな「歯科」という場所で、少しでも和んだ空気の中で治療や予防をしていきたいですね。そしてこれからも患者さんの歯の健康と美しさを維持するために、私自身、歯科医師としてさらに技術の研鑽を続けていきたいと思っています。
それでは最後になりますが、奈生子さんにとっての「プロフェッショナル」についてお聞かせください。

写真:森 健太郎・沢松 奈生子

沢松:
プロというのは、お金をいただいて私のプレーを見て楽しんでいただく職業です。どんな状況の下でもベストを尽くせるように自分に厳しく、他の人よりも努力をしなければいけませんし、常に自分を高めていくことが大切だと思います。
森   :
私もさらなる向上心を持って毎日の診療に励み、多くの患者様に喜んでいただける歯科医師になれるよう頑張っていきたいと思います。
今日はありがとうございました。
沢松:
ありがとうございました。

写真:沢松 奈生子

プロフィール

沢松 奈生子 さわまつ なおこ

兵庫県西宮市出身、元女子プロテニス選手。
夙川学院高等学校、神戸松蔭女子学院大学卒業。
シングルス自己最高ランキングは14位。WTAツアーでシングルス4勝を挙げた。
1975年のウィンブルドン女子ダブルスで、日本人女性初のテニス4大大会優勝を果たした沢松和子は、彼女の叔母に当たる。